<縛り雷神>
私の住む集落は「雷神集落」ですが、「縛り雷神」の石碑についてホームページ訪問者
から問い合わせがありました。
願い事の「縛り地蔵」は了知していますが、「縛り雷神・縛られ雷神」については知りま
せんでした。雷神は、「オレアサマ」とも言っています。これは「御霊様」と思われる古い 信仰形態です。
なお、最近、古老から「雷神様」を「レージン様」と呼ぶような発音がありました。「雷」
の読みの中には、「かみなり・ライ・レ・ルイ」があり、中国読みでは「レ・レー」が想定さ れ、「ライ」が転じて「レ」になったとしても興味深いものがありました。
・落雷した場所に、注連縄を張って奉ることがありますが、雷神石碑に注連縄を張った
のが縛り雷神になったかも?。あるいは雨乞いのひとつとして、雷神を怒らせるため縛 り雷神になったと思われるが、その事例は知りません。
・インターネット照会でも、現在のところ、その事例はありません(H25・2・11現在)。
どなたか知っている方いませんか?。
◎農耕生活では降雨の多寡が極めて重要で、各地に雨乞いや天気祭りがあります。
◎雨乞い :祈祷、お籠もり。雨乞い踊り。霊験あらたかな池、沼等からのもらい水。
◎水神を怒らせる神事:不浄なものを投げ入れる。千駄焚き。
◎天気祭り:女相撲。
<<ありがとうございます>>
@「注連縄張った」と「縛り」の感じが異なるとの意見がありました。
A陸前高田市矢作町に、水神を怒らせて雨乞いをする事例がありますが、縛り雷神・縛
られ雷神の事例は見られませんとのことでした。
<<参考>>
古川柳 「雷を まねて腹がけ やっとこさせ」。
民 話 「雨乞い」:五葉山に雨乞いに行って道に迷い、一夜の宿を求めた。
雷様の家でした。
引き出しがいっぱい・・中をみたら、「臍」がうようようごめいていた・・
(小友町:陸前高田市史第六巻下)
<<雷神は「雷」を神格化:鳴神・雷電様。
語源は神鳴り。古代人は落雷を神の怒りと考えた>>
---おまけ----
(地球が誕生してから46億年ですが、この頃には生命体は存在しません。35億年
前の原 始地球の大気は、太陽・雷・マグマなどのエネルギーを受けて化学反応 を起こし、無機 物からいろいろなアミノ酸などが作られ、それらの有機物が海 の中でさらに結合して生 命をつくるたんぱく質となり生命誕生。30億年前の地 上では光合成により酸素をつくる
生物が現れました・・・・・・ 生命の誕生に「雷」が関与しています・・)
@素戔嗚尊を宗祖とする出雲系の神々に八雷神。
大雷・火雷・土雷・雑雷・黒雷・山雷・野雷・裂雷(荒ぶる神の性格を持つ)
A稲妻:雷が持ってくる雨、稲の成育欠かせないことから、「稲妻」の名が生ま
れました。
なお、稲の花は雌花であることから、雷は雄花に相当し、稲妻=稲夫でなけ
ればならないとの論議がありました。確かに古くは「つま」は「夫・妻」とも
書いています。
しかしながら、稲はもともと「自家受粉」ですので、問題はありません。あく
までも稲の成育欠かせない水をもたらすことにはかわりはない。
B万葉集・柿本人麻呂
「 皇(おおきみ)は 神にしませば 天雲(あまぐも)の
雷(いかづち)の上に 庵するかも 」
なお、雷には関係がないが、万葉集には類似した構図の句がありました。
「大王は 神にし座(ま)せば 赤駒の
はらばふ田井(たい)を都となしつ」
C中国から渡来した雷は、竜が昇天して雷で太鼓を持つ鬼神であるが、これが日
本の雷神の概念形成に大きく影響(日本の神様 柏書房)。
D風神と雷神は一対で、千手観音の眷属(けんぞく)に加えられている(尾形光
琳の「風神雷神図屏風」は有名である)。
E陸前高田市高田町洞の沢地内の「貴船神社」に木彫りの「風神と雷神」があり
ました。
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